第14回 児童手当と児童扶養手当の違いを調べた日|離婚を急がないと決めた理由
児童手当と児童扶養手当は何が違うのか。正社員の父親とパート勤務の母親という家庭で、所得制限や支給対象を調べ、経済的な理由だけでは離婚を急がないと判断した体験をまとめます。

シングルファザーとしての生活を考えるとき、避けて通れないのが経済的な問題です。
家賃、食費、保育園で必要なもの、子どもの洋服、病院代、将来の教育費。これまで夫婦で負担していたものを、今後は自分の収入を中心に支えていかなければなりません。
そこで気になったのが、「児童手当」と「児童扶養手当」の違いでした。
名前が似ているため、以前の自分は、どちらも子どもがいる家庭へ支給される同じような制度だと思っていました。
しかし、調べてみると、目的も対象者も大きく異なります。
児童手当は、子どもを養育する家庭への制度
児童手当は、ひとり親家庭だけを対象とした制度ではありません。
現在は高校生年代までの子どもを養育している家庭が対象となり、所得制限も撤廃されています。2026年時点の月額は、3歳未満が1万5,000円、3歳以上から高校生年代までは1万円です。第3子以降は年齢区分にかかわらず月額3万円となっています。
つまり、結婚しているか、離婚しているかだけで金額が変わる制度ではありません。
父母が離婚協議中で別居している場合には、必要な手続きを行うことで、原則として子どもと同居している側が優先して受給できる場合があります。具体的に必要な書類は、住んでいる市区町村への確認が必要です。
自分にとっては、この点が最初の大きな気づきでした。
離婚したから児童手当が新しく増えるわけではなく、現在の婚姻状態にかかわらず、子どもを養育している家庭への支援だからです。
児童扶養手当は、ひとり親家庭などへの支援
一方の児童扶養手当は、父母が離婚した子どもなどを監護しているひとり親家庭等の、生活の安定と自立を支える制度です。
2026年4月からの第1子分は、全部支給の場合で月額4万8,050円、一部支給の場合は所得に応じて月額4万8,040円から1万1,340円となっています。
ただし、児童扶養手当には所得制限があります。
ここで注意が必要なのは、単純な給与の年収だけで決まるわけではないことです。給与所得控除や各種控除、養育費の一部などをもとに制度上の所得額を計算し、扶養する人数などに応じて、全部支給、一部支給、支給停止が判断されます。同居する扶養義務者の所得が影響する場合もあります。
また、夫婦が別居しているだけで、自動的に児童扶養手当を受け取れるわけではありません。離婚など、制度で定められた支給要件を満たす必要があります。
父親のほうが収入が高い場合
わが家では、父親である自分が正社員で、母親はパート勤務です。
年収だけを比べれば、自分のほうが高くなります。
そのため、自分が子どもを監護し、児童扶養手当を申請する場合には、母親の収入ではなく、基本的には申請者となる自分の所得をもとに判定されます。
「母親がパートだから、離婚すれば多くの手当を受けられる」という単純な話ではありません。
実際の支給額は、年収だけでなく、前年所得、扶養人数、控除、養育費、同居家族などによって変わります。
自分の場合、児童扶養手当を満額受け取れることを前提に生活設計をするのは難しいと感じました。
正確な判定は、市役所へ所得状況を示して確認しなければ分かりません。
経済的な理由だけで離婚を急ぐ必要はない
制度について調べる前は、離婚が成立すれば、ひとり親向けの支援がすぐに増えるのではないかと考えていました。
しかし、児童手当は離婚しなくても対象になります。
児童扶養手当は所得制限があり、正社員として働く自分が、必ず満額を受給できるとは限りません。
そのため、少なくとも「手当を早く受け取るために離婚を急ぐ」という経済的な理由は、自分の中では小さくなりました。
現在は、離婚を急いで成立させるのではなく、子どもとの生活を安定させ、監護実績を積みながら、今後の手続きを考えることにしています。
保留にしても、問題がなくなるわけではない
ただし、離婚を保留にしたからといって、夫婦や家族の問題が解決したわけではありません。
子どもから「ママは?」と聞かれることがあります。夫婦として戻る予定がない中で、曖昧な状態をいつまで続けるのかという問題も残ります。
手当の金額だけで、離婚するかどうかを決めることはできません。
経済面だけでなく、子どもの生活、親権、面会、養育費、住居、仕事との両立まで含めて考える必要があります。
今回、児童手当と児童扶養手当を調べたことで分かったのは、「離婚すれば経済的にすべて楽になる」というわけではないことでした。
今は焦って結論を出すのではなく、利用できる制度を正しく確認しながら、父と子が安定して生活できる形を考えていきたいと思っています。
※この記事は個人の体験と2026年時点の公表情報をもとにしています。児童扶養手当の支給要件や所得判定は家庭ごとに異なるため、実際の受給可否は、お住まいの市区町村へ確認してください。
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