第3回 家賃が上がっても、実家と保育園の近くへ引っ越した理由
父子二人暮らしで急な予定変更に対応するため、家賃よりも実家、保育園、会社との距離を優先した理由です。

休職前、残業や休日出勤、急な雨で私だけでは迎えが難しいときには、実家の両親へ子どもの迎えを頼むことがあった。
子どもの体調不良が重なれば、私一人では対応できないこともあった。そのたびに、保育園と実家が遠ければ、頼む側だけでなく両親の移動も増えると考えた。
当時の私は、朝に子どもを保育園へ送り、そのまま会社へ向かっていた。仕事を終えたら保育園へ迎えに行き、家へ帰った。
予定どおりに動ける日だけを基準にはできなかった。そこで、家具や家電より先に、住む場所を見直した。
会社の近さだけでは決められなかった
通勤だけなら、会社の近くに住むほうが便利だった。
ただ、会社の近さを優先すると、保育園への送迎や、両親に迎えを頼むときの移動が長くなる。
反対に、実家のすぐ近くだけを選べば、私の通勤負担が増える。保育園が遠ければ、朝と夕方の移動時間が毎日積み重なる。
私は、実家、保育園、会社の三つの距離を考えた。どれか一つだけに近い場所ではなく、誰かの負担が大きくなりすぎない場所を探した。
理想どおりの物件が見つかったわけではない。それでも、両親が保育園へ迎えに行く場合と、私が会社へ通う場合の両方を考えて選んだ。
家賃が上がることは不安だった
引っ越したことで、家賃は以前より高くなった。
毎月出ていく固定費が増えるため、簡単には決められなかった。もっと安い物件を探す選択も残っていた。
一方で、家賃を抑えるために保育園や実家から離れれば、移動時間とガソリン代が増える。両親へ迎えを頼むときの負担も大きくなる。
住居費だけを見れば、引っ越しは支出を増やす選択だった。毎月の固定費が増えることに迷いながら、移動時間、急な対応のしやすさ、両親の負担、私の通勤も一緒に考えた。
私は、広い部屋や新しい設備だけに高い家賃を払ったわけではない。父と子の生活を続けやすい立地にも払うのだと割り切った。
頼れる距離でも、頼るための線を決めた
実家の近くへ移ったことで、急なときには相談しやすくなった。
ただ、近くに住んだからといって、いつでもお願いできるわけではない。両親にも生活と予定がある。
通常の迎えや預かりを頼む場合は、できるだけ早めに連絡した。直前に突然頼むのではなく、分かった段階で相談し、両親が予定を調整できる時間を残した。
子どもを預かってもらう負担に対しては、保育料としてお金も渡した。
祖父母と孫であっても、送迎や預かりには時間と体力を使う。お金だけで表せる協力ではないが、家族だから無料で当然とは考えなかった。
部屋の外の距離も暮らしを支えていた
以前の私は、家を選ぶときには家賃、間取り、築年数、設備を見るものだと考えていた。
父子二人で暮らすようになり、部屋の外にある距離も生活を左右すると分かった。
保育園までどのくらいかかるのか。会社から迎えへ向かいやすいのか。私が動けない日に、両親が無理なく応援できるのか。
引っ越しは大きな出費だった。それでも、私が高くなった家賃で確保したかったのは、きれいな部屋よりも助けを頼める距離だった。
毎月の支払いへの不安は残った。それでも私は、必要なときに助けを頼めない不安を小さくするほうを選んだ。
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