第6回 効率化しても余裕がなかった
休職前の平日の流れ
休職前、家電や移動手段を工夫しても、平日の流れに余裕が残らなかった一日と、仕事量に感じていた限界の記録です。

休職前の平日の夜、子どもを寝かしつけたあと、私はもう一度パソコンを開いていた。
夕方に会社を離れても、仕事が終わったわけではなかった。保育園へ迎えに行くために、いったん中断しただけだった。
子どもが眠ったあとに残っていたのは、私が休む時間ではなく、終わらなかった仕事だった。
朝から夜まで、空白の時間がなかった
朝は子どもを起こし、登園の準備をして家を出た。保育園へ預けると、そのまま会社へ向かった。
父子二人の生活を続けるために、実家、保育園、会社の距離を考えて引っ越した。渋滞を避けるために、自転車で通勤していた。
日中は仕事をし、夕方になると保育園へ迎えに行った。帰宅後には夕食、お風呂、洗濯、翌日の準備が待っていた。
朝に起きてから夜遅くまで、何も予定のない時間はほとんどなかった。
家事を短くしても、余裕は残らなかった
帰宅後は、オーブンレンジや圧力調理器に夕食を任せながら、子どもとお風呂へ入った。炊飯器は帰宅時間に合わせて予約し、その間に洗濯機も動かしていた。
洗濯や掃除は家電に任せ、家事にかかる時間は以前より短くなっていた。それでも、空いた時間に座って休めるわけではなかった。
短くできた時間には、保育園の持ち物や翌日の服の準備が入った。どうにか一日の予定へ家事を収められるようになっただけで、予定と予定の間に余白ができたわけではなかった。
子どもがすぐにお風呂へ入らない日もあった。仕事の連絡が入る日や、夕食を食べ終わるまでに時間がかかる日もあった。
何か一つ予定どおりに進まないだけで、その後の流れがずれていった。効率化しているのに余裕がないことへ、私は次第に不安を感じていた。
家電では代われない時間があった
子どもを起こす。保育園へ送り、迎えに行く。話を聞き、一緒にお風呂へ入り、眠るまでそばにいる。
どれも家電には任せられなかった。特に寝かしつけは、子どもとゆっくり話せる時間でもあった。
その時間まで短くして、仕事へ戻る時間を増やしたいとは思わなかった。
けれど、寝かしつけを大切にすれば、残った仕事を始めるのはさらに遅くなった。子どもとの時間を守りたい気持ちと、仕事を終わらせなければならない状況が、そこでぶつかっていた。
効率化は、さらに働くためではなかった
当時の私は、家事のやり方を変えれば、一日に余裕を作れると考えていた。
住む場所を変え、移動手段を変え、家具や家電を見直し、夕食の作り方も変えた。それでも、子どもを寝かしつけたあとにパソコンを開く生活は変わらなかった。
フルタイムで働き、残業や休日出勤も多かった。家事のやり方だけを見直しても、仕事量は変わらなかった。
効率化したかったのは、空いた時間にさらに仕事を入れるためではない。子どもと過ごす時間を確保し、私自身も休むためだった。
工夫が足りなかったのではなく、最初から一日に詰め込まれているものが多すぎた。
見直す必要があったのは、家事ではなく仕事量や働き方のほうだったのかもしれない。効率化で一日を回せても、余裕まで作れていたわけではなかった。
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